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鈴木敏彦のゴルフ講座
第5話   ボブ・トスキの「ゴルフコースはゴルファーを育てる」

この写真は、港区白金台にある「スパ白金」アスレチッククラブ。
20年前に、明治生命100周年記念事業「日本人の命の長らい」をテーマとして創設したアスレッチッククラブです。
ゴルフ部門は、男女の有名なプロゴルファーの会社数社と(トレーニング・ゴルフスイング研究・ゴルフスクール運営力)等で入札競争し、当社(KAWANAMI GOLF SCHOOL)が落札した。 その「スパ白金」に、ボブ・トスキプロが視察に来た時の写真である。
(右より 鈴木敏彦校長・ジム・フレッチャー・ボブ・トスキプロ・川波・生徒さん)

当時、ボブ・トスキプロは(1965年〜1990年)にアメリカを中心にヨーロッパ・アジアでTV・雑誌の取材・コース設計で活躍していた。
特に、ゴルフレッスン界でトップの人気を持つボブ・トスキは、その稀に見るエンターティメント性とプレーヤーとしても確かな技術力を持ち、しかもゴルファーの心理・技術を見抜く目が鋭く一瞬にしてゴルファーを虜にしてしまうのである。アメリカゴルフダイジェスト社(ゴルフダイジェストゴルフスクール)校長を務めた事でも第一人者で有る事を証明している。日本ファイブハンドレッドGCの「BTゴルフキャンプ」6日間(60万円)は常に満席だった。
又、日本リョービ社とのクラブコンサルタント&米国販売契約等もしており日本にも頻繁に来ていた。

NHKのゴルフ番組「ボブ・トスキスイング論」にも出演し大きな話題となった。
番組中「セットアップのウエイトはつま先に置く」とNHKが誤った解説をしてしまい、日本全国のゴルファー達が蜂の巣を突っついたように大騒ぎになってしまった。後にトスキーに聞くと、あれは解説者の理解と説明不足でポスチャー(身体の構え)は股関節から前傾角度をつくる為、頭の重みが前側になる。しかも、ショットは攻撃の姿勢である為にフットワークを使い体重移動で飛ばす事を説明した時に、ウエイトがつま先寄りになると言った事が「つま先に置く」と解説されてしまった。
正しくは「両足の 拇指球に体重を感じて欲しい」と説明したとの話でした。
その頃、日本のプロ達のスイング論で「セットアップ」はどちらかというと、椅子に腰掛けた姿勢で踵側の安定体重の考えが大勢だった。したがって、フラットなスイングアークになる為に、正反対の意見となるトスキに対する批判はプロ達からも多かった。

その頃、私もリョービ社のクラブ開発・戦略のコンサルタントをしており、ボブ・トスキとも仲良くなった。そんな関係で日米のゴルフ観の違いやゴルフレッスンの有り方・クラブ開発と販売システムの話し合いが頻繁になされた。その後、トスキの提案で「ボブ・トスキスイングメソッド」の撮影をフロリダで1ヶ月間行い「日本ボブ・トスキゴルフスクール」の全国展開計画を提案されたが、本格的なゴルフ指導者を目指す人材が不足している理由で中止となった。

ある日、千葉県にある高級なメンバーコースで(ボブ・トスキプロ・リョービ社社長・副社長・川波)の4人が
フロントティーでラウンドした。ボブ・トスキはパープレーの72ストローク、私も調子がよく78ストロークだった。
―その時に、トスキらしい面白い話があるー
私が、NO9のセカンド(4I)にてナイスショットをしたらグリーンを捉えたが、ボールは止まらず転がってグリーン奥5メートル程オーバーした。なんとかパーを拾ったが、トスキ曰くー「このホールの設計はフェアーでない!」改造すべきだとコース社長にアドバイスを始めた。
「Mr KAWANAMIが、高さといい・落ちた位置といい・素晴らしいショットをしたにもかかわらずボールは止まらなかった」このホールは、18Hsのデザインコンセプトで最もポイントをおいているホールである。HDCP2で距離がありスコアーをまとめるキーホールである。しかも、セカンドは距離が残りロングアイアンになる、したがってグリーンは受けて奥行きの有るグリーン設計でなければならない。「あのボールがグリーンに止まらないのはおかしい」・・・「日本はアンフェアーなコースが多すぎる」「ニクラウスの設計は特にそうなっている」とニクラウスまでトバッチリがいってしまった。

<設計者は「ゴルフコースがゴルファーを育てる」と言う意味を考えるべきである!>と文句が止まらない。

最近は、クラブとボールの進化・高精度化、スイング論の解明・ゴルフ体力(筋力)の強化トレーニングが発達し、トッププロは300Yどころではなく400Yも飛ぶ人がいる。
そこに色々な論議はあるが、コース設計のセオリーとしては、難度を組み合わせてコースデザインをする。例えば、NO1は短いミドルコース(HDCP16)NO2は長いロングコース(HDCP2)NO3は普通のショートコース(HDCP9)と3Hs毎に優しい・普通・難しいホールの組み合わせである。
設計者はその土地の本来持っている特長を生かしながら「プレーヤーが良いショットをしたら良い結果が出、悪いショットをしたら悪い結果が出るようにデザインする事を第一としなさい」と言いたかったのです。最近はモノマネが多くプレーヤーの為にデザインせず、設計家のエゴや作品づくりが多すぎる。
注文建築した家が見た目は素晴らしいが、住み難い家が出来てしまった様なものである・・・・・・・・・・・・・・ボブ・トスキ

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