第9話 米国「 USPGA 教育によるゴルフアカデミー」との出会い
1970年(36年前)米国ロスアンジェルスに到着した。23歳・初めての海外である。
1$=360円・(エコノミークラス)羽田―ロスアンジェルス往復36万円だった時代。
日大芸術学部放送学科4年の時、TV局入社内定をもらった直後、自営していた「屋上ゴルフ練習場」の閉鎖が決まり後始末をする事になった。結果的に就職がフイとなり、次の夢に向かったのが米国行きであった。
目指すは「少しの資金で何倍にもなる商売」だった。日本人が舶来品に憧れを持ち始めた頃であり、爆発的人気のゴルフクラブ「リンクス」の輸入が始まっていた。
私の最初に手掛けたい輸入は、米国製「中古ゴルフクラブ」だった。何かとお世話になったロスアンジェルスのリトルトウキョウにあった「レストラン東京會舘」小高社長に相談した所「私も考えていた案だ」と言われて意を強くした。
その時、軍資金は50万円だけ。アパート代や食費を切り詰めて、輸入業を始める為の準備ができるまで滞在しなければならない。
勿論「観光ビザ」
ハリウッドで人気のあった、モーテルチェーンの内装(ペンキ塗り)を密かにやりながら生活費を稼いでいた。
「東京會舘」経理に日本円を預け、必要に応じてドルに変えてもらっていた所「金持ちの息子が買い付けに来た」と噂が流れ、ロス在住の日系人ブローカー達が、「見てもらいたい商品がある」とアパートに訪ねて来るようになった。
彼らは「カモが来た」と何でも売りつけようとする。(女性の下着・ゴム製品・薬・クルーザー・貴金属)等、インチキ臭い怪しい物ばかりである。
そんなこんなで、危険と隣り合わせだったが、カリフォルニヤの青い空と見るものすべてに感動し毎日が楽しかった。
滞在5ヶ月程して、東京大丸デパート(スポーツ・ゴルフ)責任者、石田部長がアメリカゴルフの祭典「PGAショー」仕入れと視察に来た。そして、私のアパートに3泊程した。
その時、趣味で買い集めておいた「クラッシックゴルフクラブ」を見て「デパートで販売したい、何本集められるか」「全部仕入れるから、日本渡し幾らか」とオファーがでた。
中古クラブ輸入の前に、クラシッククラブ(500本)程の注文を取る事が出来た。
経費節約の為、それこそ壊れそうな中古車を運転し、ロングビーチに在る日系貿易会社「ナカノ運輸」に運び込み、インボイスの書き方を教えてもらい、トヨタ自動車部品専用の小型コンテナに商品を入れ自分で封印した。(ナカノ運輸は手数料無しの船代だけで、色々と教えてくれた)
それから1ヵ月後に東京に戻り通関して納品ができた。最初に手掛けた輸入で1000万円(総費用100万円)の売上げができた。
その軍資金を基に26歳で会社を起こし、彫刻入りの「馬の鞍」・装飾用「アンテーク・クラッシックカー」・メキシコ「テキーラ酒」・「中古ゴルフクラブ」・英国「アンティークゴルフクラブ」「ゴルフ書籍」「銀製品」の輸入販売。日本から(古い神輿・人力車・火鉢・箪笥)等の輸出をした。アイデアが当り仕入れの全てが良く売れた。
商売の始まりであった。
日本で最初の「ゴルフスクール開設」のヒント
輸入業をしながら、アパートの近くにある「WILSON GC」で時々ゴルフをしていた時、Bobアシスタントプロと知り合う。
WILSON GCは、18Hsのリゾートコース(パブリック)。300Yのドライビングレンジ・ゴルフアカデミー・ゴルフショップ・テニスコート・レストラン・ロッジ・アスレチック等の施設を備えた素晴らしいリゾートコースである。
Bobは29歳「USPGAライセンス」取得を目指し3年間の実技研修中である。USPGAヘッドプロの下で(ゴルフコース運営と計画)・(ゴルフショップ仕入・販売・在庫管理)・(ドライビングレンジ運営計画)・(ゴルフアカデミー運営計画・指導・プログラム)(レストランメニュー・価格)・(人材雇用・教育管理)・(ロッジ運営計画)等、ゴルフコースと付帯設備の運営計画と実技研修を学んでいた。この研修が「USPGAライセンス」取得の単位の一部となる。
アメリカは日本と違い、ゴルフ業界の仕事は「USPGAメンバー」が主体性をもって携わっている。
したがって、パブリックGCの経営者90%以上は「USPGA」メンバーである。
「USPGAライセンス取得」する為の教育システムは、日本の医大を卒業するくらい研究されしかも厳しい。したがって、USPGAメンバーは社会的地位も有り、高収入が約束されている。
日本も、JPGAのプロ達がゴルフコースの支配人・キャディーマスターやメンテナンスを担当している。又、メンバーやお客に対してレッスンをしているが、アメリカのような教育システムは無いに等しかった。したがって、社会的地位も低い。
○ゴルフ界の発展は、ゴルフ専門家の教育とゴルファーの開拓育成である。
○ゴルフスポーツ普及は、ゴルフの魅力を知らしめる事。
○日本は、投資額が大きい為に利益追求のみが優先し、ゴルフスポーツの本質から遊離している。したがって、楽しむべきゴルファーを無視した業界と成っていた。
今後の日本は(地主・投資家・ゴルフ専門家・運営専門家)そして、ゴルフメーカーが協力してゴルフ界が動いているアメリカのように成るだろう。特に、ゴルフ界の宝「ジュニアー育成」も重要な事。
「GOLF SPORTは、人を幸福にするツールである」
この言葉がゴルフスクール業を始めるキッカケであった。
現在、カワナミゴルフスクール9箇所の営業所で6,500名の生徒さんがゴルフを楽しんでいる。
USPGAを参考にして、私自身も(社)全日本ゴルフ練習場連盟関東支部理事・「JGRAプロフェッショナル」研修会委員長として、練習場・ゴルフコーススタッフのゴルフプロフェッショナル(370名)の育成に携わり、折衝業務・計画・競技会・講習会に忙しく飛び回っている毎日である
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